古いPCや、新しくてもHDD搭載の動作が”重すぎる”パソコン。
今回は、実質3,000円程度で入手でき、240GBの大手メーカー製SSDに換装してみました。
意外と簡単に行えるのに、見違えるほど動作が早くなり、ノートPCの快適性が10倍は上がりました。
お得に少しでも安く買うための方法と、実際のベンチマーク結果をあわせてレビューします。
購入した製品名:Crucial SSD 240GB BX500 CT240BX500SSD1
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SSDを選んだ基準
数え切れないほどの製品が発売されてきているSSD。
価格以外でどう選ぶか迷うと思いますが、失敗しにくい選び方のポイントをご紹介します。
- 大手メーカー製であること。(後述)
- コントローラーが信頼できるメーカーであること。
- 発売日がなるべく新しいこと。(最長でも3年以内)
この3条件に当てはまる240GB以上で、かつ送料込で安いSSDを探しました。
パッケージ
SSDのパッケージは、とにかくシンプルで低コストな方がいいですよね。
Crusialといえば、紺色のイメージが強いですが、こちらの製品も紺色です。
今回購入したのは、並行輸入のグローバル版です。
少しだけ安いですが、保証期間がなく、初期不良は販売元に交換してもらうしかありません。
デザイン
SSDにデザインを求める人は稀だと思いますが、載せてみます。
黒いプラスチック製で、安っぽい感じの紙ラベルが貼られています。
Samsungの金属製筐体に比べると、放熱性が心配にはなりますが、実用上は問題ないはず。
接続は、見ての通りSATAポートで、2.5inchの7mm厚です。
スペック
*製品名:Crucial SSD BX500 内蔵2.5インチ 7mm
*容量: 240GB
*仕様: 読み取り最大: 540MB/秒 , 書き込み最大: 500MB/秒
*インターフェース: SATA 6.0Gb/s
*フォームファクタ: 2.5インチ 7mm 内蔵型SSD
*シリーズ: BX500
*製品シリーズ:Client SSD
*保証期間:3年
*グローバルパッケージ
※DRAMキャッシュ 非搭載型
使い勝手
SSDとしては平凡な速度だが、十分早くて満足
この手のSSDのベンチマークといえば、もはやおなじみのCrystalDisk Mark。
実際に計測してみましたが、爆速ではないものの、価格を考えてもそこそこ優秀な結果でした。
また、速度計測にHP 15s-eq1000というローエンドPC(2020年発売)を用いたので、よりハイスペックPCならパフォーマンスが上がるかもしれません。
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CrystalDiskMark 8.0.1 x64 (C) 2007-2021 hiyohiyo
Crystal Dew World: https://crystalmark.info/
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* MB/s = 1,000,000 bytes/s [SATA/600 = 600,000,000 bytes/s]
* KB = 1000 bytes, KiB = 1024 bytes
[Read]
SEQ 1MiB (Q= 8, T= 1): 541.947 MB/s [ 516.8 IOPS] < 15436.28 us>
SEQ 1MiB (Q= 1, T= 1): 413.304 MB/s [ 394.2 IOPS] < 2532.42 us>
RND 4KiB (Q= 32, T= 1): 140.177 MB/s [ 34222.9 IOPS] < 912.63 us>
RND 4KiB (Q= 1, T= 1): 20.954 MB/s [ 5115.7 IOPS] < 194.91 us>
[Write]
SEQ 1MiB (Q= 8, T= 1): 470.536 MB/s [ 448.7 IOPS] < 17687.48 us>
SEQ 1MiB (Q= 1, T= 1): 387.740 MB/s [ 369.8 IOPS] < 2699.03 us>
RND 4KiB (Q= 32, T= 1): 175.297 MB/s [ 42797.1 IOPS] < 746.02 us>
RND 4KiB (Q= 1, T= 1): 56.541 MB/s [ 13804.0 IOPS] < 72.07 us>
Profile: Default
Test: 1 GiB (x5) [C: 19% (41/223GiB)]
Mode: [Admin]
Time: Measure 5 sec / Interval 5 sec
Date: 2021/02/21 15:20:04
OS: Windows 10 [10.0 Build 19042] (x64)
Comment: Crucial SSD CT240BX500SSD1 (240GB)
MLCだけど、日常使用なら耐久性は問題なし。
SSDの構造的な問題点として、書き換え回数(=寿命)があることが挙げられます。
残り容量が極端に少ないままで使っていると、SSDの寿命が早まり数ヶ月で寿命がくることも…。
240GBのMLCなら、なるべく50GB以上の空き量量を残しつつ使えば、日常使用なら10年くらいは大丈夫だと思います。
2万件程度のレビューを確認してみましたが、不良率はざっと2%以下で安心できると思います。
(不良品にあたった方がレビューを書く傾向が高いため、実際の不良品率よりかなり高く出てきます)
一応、各NAND(チップ)のメリット・デメリットをまとめてみました。
利点 | 弱点 | 書き換え回数 | |
SLC | 高耐久・高信頼性 | 高価・低容量 | 約10万回 |
MLC | 高信頼性のまま低コスト化 | SLCよりは耐久性に劣る | 約1万回 |
TLC | MLCより更に低コスト化 | MLCよりも耐久性に劣る | 約4,000回 |
QLC | 徹底した低コスト化 | 最も耐久性が低い | 約500回 |
Micron製は安心感がある
https://www.youtube.com/watch?v=lFE_Uxj17Sw&ab_channel=CrucialJapan%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%A1%E3%83%A2%E3%83%AA%E3%80%81%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%80%81%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%8B%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9PCに詳しい方でないと馴染みが薄いと思いますが、Crusialは米国Micron社のグループ企業です。
日本のエルピーダメモリ買収でも話題になりましたが、従業員3万人以上の巨大な半導体メーカーです。
”激安SSD”には、素性の知れない中華系ものが多くありますが、大手メーカー品なら安心できます。
コントローラーは、SiliconMotion(SMI)製のSM2258XTを搭載で、ほぼ不安ありません。
(Maxiotek(JMicron)製など、動作不安定な製品を出したメーカーだと不安になります)
SSD換装は、意外と簡単
SurfaceのようなオンボードタイプのPCではSSD換装は不可能。
ただ、HDD搭載型のノートPCであれば、ほぼすべてのタイプでSSD換装は可能です。
難易度も機種によっては、ネジを1本外すだけでHDD/SSDにアクセスできるので結構簡単。
どうしても自信がないならやめたほうが無難ですが、壊してもよいPCなら苦手な人でも試す価値あり。
改善してほしいところ
Acronis True Image for Crucialは今ひとつ
元のHDD/SSDから新しいSSDへ、Acronis True Image for Crucialというクローンソフトで移行可能。
付属するので無料で使えますが、クローン作業は遅い上に、今ひとつ動作が不安定な印象を受けます。
どうせなら、Windows10をクリーンインストールしたほうが確実ですし、後々に安心してPCを使えます。
どうしてもクローンする必要があるなら、HDD/SDDのデュプリケーターを使うことをおすすめ。
感想:迷うくらいなら今すぐ買おう
エントリークラスのSSDで、不安になるくらい安いですが品質は十分。
CFD販売(代理店)の国内正規品なら3年保証がつくので初期不良でも大丈夫。(そうそう壊れませんが)
遅くてストレスの貯まるHDDを使い続けるくらいなら、CrusialのSSDに変えてしまったほうが快適。
データを保存することが少ないなら、240GBを買っておけば一生困らないくらい空き容量が残ります。
迷うくらいなら、今すぐ注文してSSDにしてしまいましょう!
購入するには?
売れているので、扱っているお店は多いです。
他の方のレビューもぜひ参考してみてください。
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