デスクトップPCをBluetooth対応させるときに必要なのがUSB接続のドングル(アダプター)。
いくつかのメーカーから発売されていますが、本当におすすめできるのは実質的に2~3個ほど。
今回は、実際に購入&比較してみて、3行程度のレビュー付きでおすすめをピックアップしました。
PC用の汎用Bluetoothアダプタ
Elecom LBT-UAN05C2
2014年発売 / レビュー / 1,000円前後
「Bluetoothドングルってどれがいい?」と聞かれたら、このElecom LBT-UAN05C2と即答します。
中国メーカーが多い中、日系ブランドで価格も安く、品質も安定していて無難なのがおすすめの理由。
27プロファイルに対応していて、一般的な使い方であればまず困ることはないので安心感があります。
また、通信にQualcomm(米国)製チップを使っていると明言しているのもポイント。
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.4.0 Dual mode(EDR及びLE対応) |
Bluetooth Class | Class 2 (最大10m) |
プロファイル※ | AVRCP, A2DP(Sink), A2DP(Source), ANP, BIP, BLP, DI, DUN, FAX, FMP, FTP, GAVDP, GLP, HCRP, HFP, HID, HOGP, HRP, HSP, HTP, OPP, PAN, PASP, PXP, ScPP, SPP, TIP |
チップ | Qualcomm社製 |
コネクタ | USB タイプA |
サイズ | 19×13×6 mm |
重さ | 2g |
保証期間 | 1年 |
※IVT社製Bluetooth®プロトコルスタックの”Bluesoleil”も選択可能。
TP-Link UB5A
2021年発売 / レビュー / 900円前後
TP-Link UB4Aから設計が新しくなり、Bluetooth5.0にバージョンアップしました。
3年保証もあり、TP-Linkは世界的な大手企業なので品質も安心していいと思います。
ちなみに、このUB5Aの他にも、UB500 (UNVER)、UB500/Aという型番違いの兄弟機があります。
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.5.0 Dual mode(EDR及びLE対応) |
Bluetooth Class | Class 2 (最大20m) |
プロファイル※ | AVRCP, A2DP(Sink), A2DP(Source),BIP, BPP, BLP, DID, DUN, FTP, GAVDP, HFP, HCRP, HSP, HID, OPP, PAN, SPP, SP, VDP |
チップ | Qualcomm社製(?) |
コネクタ | USB タイプA |
サイズ | 19×15×7 mm |
重さ | 2g |
保証期間 | 3年 |
TP-Link UB4A
2020年発売 / レビュー / 900円前後
基本的なスペックはほとんど同じですが、TP Link UB4Aのほうが設計が新しいです。
ベースは”UB400”という売れ行きの良かったBluetoothアダプタなので、品質面は安心。
主な違いは、中国大手企業の製品で、3年保証、対応プロファイルがやや少ない(19種)こと。
特にこだわりがなければ、値段で選んで問題ないと思います。
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.4.0 Dual mode(EDR及びLE対応) |
Bluetooth Class | Class 2 (最大20m) |
プロファイル※ | AVRCP, A2DP(Sink), A2DP(Source),BIP, BPP, BLP, DID, DUN, FTP, GAVDP, HFP, HCRP, HSP, HID, OPP, PAN, SPP, SP, VDP |
チップ | Qualcomm社製(?) |
コネクタ | USB タイプA |
サイズ | 19×15×7 mm |
重さ | 2g |
保証期間 | 3年 |
TP-Link UB400
2019年発売 / レビュー / 1,000円前後
世界で最も売れたBluetoothドングルと言っても過言ではないUB400。
TP Link UB4Aの前機種で、約3万件のレビュー数を誇るほどの売れ行きでした。
セール時には送料込税込で700円くらいの時もあり、あまりにもコスパが良すぎます。
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.4.0 Dual mode(EDR及びLE対応) |
Bluetooth Class | Class 2 (最大20m) |
プロファイル※ | AVRCP, A2DP(Sink), A2DP(Source),BIP, BPP, BLP, DID, DUN, FTP, GAVDP, HFP, HCRP, HSP, HID, OPP, PAN, SPP, SP, VDP |
チップ | Qualcomm社製(?) |
コネクタ | USB タイプA |
サイズ | 19×15×7 mm |
重さ | 2g |
保証期間 | 3年 |
BUFFALO BSBT4D105BK
2017年発売 / レビュー / 2,000円台
同じくBuffaloのBSBT4D205BK(Class2)より、BSBT4D105BK(Class1)がおすすめ。
Bluetoothドングルで、高出力型のClass1対応タイプは大手メーカーではこの製品だけ。
その分突起が大きく、ノートPCだとかさばりますが、デスクトップPCなら問題ないはず。
つまみ(突起)部分の質感が安っぽく、チャチにみえるのはご愛嬌です。
追加:家電量販店では滅多に扱っていないので、Amazonで購入をおすすめ。
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.4.0 Dual mode(EDR及びLE対応) |
Bluetooth Class | Class 1 (最大100m) |
プロファイル※ | A2DP, AVRCP, DI, DUN, GATT, HCRP, HFP, HID, HOGP, SPP |
チップ | メーカー不明 |
コネクタ | USB タイプA |
サイズ | 19×15×7 mm |
重さ | 2g |
保証期間 | 6か月間 |
※HOGPは、Windows7では非対応
BUFFALO BSBT4D205BK
2017年発売 / レビュー / 2,000円台
取り立てて特徴はないのですが、Buffaloにこだわる方向けなのがこれ。
商品紹介では、Windows10でのaptX対応をアピールしていますが、他の製品でも同じ。
売れ筋のElecom LBT-UAN05C2の2倍近い値段ですが、スペック上のちがいを見いだせません。
保証期間が半年と短く、TP-Link UB4Aのような3年保証と比べても見劣りします。
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.4.0 Dual mode(EDR及びLE対応) |
Bluetooth Class | Class 2 (最大25m) |
プロファイル※ | A2DP, AVRCP, DI, DUN, GATT, HCRP, HFP, HID, HOGP, SPP |
チップ | メーカー不明 |
コネクタ | USB タイプA |
サイズ | 19×15×7 mm |
重さ | 2g |
保証期間 | 6か月間 |
Elecom LBT-UAN05C1
2016年発売 / レビュー / 2,000円程度
Bluetooth最大出力のClass 1対応の貴重なドングルの一つがコレ。
デザインがスッキリまとまっていて、Qualcomm社製チップ採用の点は好印象。
ただし、BuffaloのBSBT4D105BKの方が接続・動作が安定している印象があり、選ぶならそちらが無難。
設計が2016年と古いためか、あまり積極的におすすめできません。
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.4.0 Dual mode(EDR及びLE対応) |
Bluetooth Class | Class 1 (最大100m) |
プロファイル※ | AVRCP, A2DP(Sink), A2DP(Source), ANP, BIP, BLP, DI, DUN, FAX, FMP, FTP, GAVDP, GLP, HCRP, HFP, HID, HOGP, HRP, HSP, HTP, OPP, PAN, PASP, PXP, ScPP, SPP, TIP |
チップ | Qualcomm社製 |
コネクタ | USB タイプA |
サイズ | 23×12×5 mm |
重さ | 2g |
保証期間 | 1年 |
Sanwa Direct 400-BTAD007
2016年発売 / レビュー / 1,500円程度
サンワサプライから発売され、MM-BTUD44と同等品のBluetoothドングル。
やや割高ですが、プラグアンドプレイで接続に失敗したり、安定性が今ひとつだったりします。
こちらを選ぶなら、やはりElecom LBT-UAN05C2やTP-Link UB4Aの方が売れ筋だけに安心です。
同じくサンワサプライからClass1対応機として、MM-BTUD46も発売されています。
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.4.0 Dual mode(EDR及びLE対応) |
Bluetooth Class | Class 2 (最大10m) |
プロファイル※ | AVRCP, A2DP(Sink), A2DP(Source), ANP, BIP, BLP, DI, DUN, FAX, FMP, FTP, GAVDP, GLP, HCRP, HFP, HID, HOGP, HRP, HSP, HTP, OPP, PAN, PASP, PXP, ScPP, SPP, TIP |
チップ | Qualcomm社製 |
コネクタ | USB タイプA |
サイズ | 20×14×5 mm |
重さ | 2g |
保証期間 | 6ヶ月 |
Sennheiser BTD 800 USB ML (504578)
2015年発売 / レビュー / 12,000円程度
ドイツの高級ヘッドホンメーカー、ゼンハイザーから発売されているドングル。
業務用かつMicrosoft Lync認証モデルとはいえ、あまりにも割高すぎるためおすすめしません。
Skype Enterprise対応もうたっているのですが、他のBluetoothドングルでも使えるのでご安心を。
単体発売というよりも、Bluetoothヘッドセットと同梱の付属品や、オプションパーツの扱いのようです。
(特徴としては、Macに公式に対応しています)
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.4.2 Dual mode(EDR及びLE対応) |
Bluetooth Class | Class 1 (最大25m) |
プロファイル※ | A2DP 1.2、HSP 1.2、HFP 1.6 |
チップ | メーカー不明 |
コネクタ | USB タイプA |
サイズ | 22×16×6 mm |
重さ | 2g |
保証期間 | 2年間 |
公式説明 | カタログ |
ゲーム向けのBluetoothアダプタ
ゲーム機(Nintendo Switch、PS4/PS5)向けに開発されたBluetoothアダプタ(トランスミッター)です。
ドライバなどがなくてもオーディオデバイスとして振る舞うので、USB機能が無効化されたシンクライアント端末などの業務用PCでBluetoothヘッドセットを使いたいときにも選ぶ方が結構いるようです。
Sanwa Direct 400-BTAD009
2021年発売 / レビュー / 2,500円程度
サンワサプライから発売され、任天堂スイッチ(Switch)対応をうたうドングルで、一応PCにも対応。
ゲーム機全般(Nintendo Switch/Lite/有機EL/PS4/PS5)と互換性確認がされているので安心して買えます。
SBCと比較して1/5程の速度ロスになる低遅延aptX-LLに対応していて、USB Type-C変換アダプタも付属しているので使い勝手が良いです。
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.5.0 Dual mode(EDR及びLE対応) |
Bluetooth Class | Class 2 (最大10m) |
プロファイル※ | AVRCP, A2DP(Sink), A2DP(Source), ANP, BIP, BLP, DI, DUN, FAX, FMP, FTP, GAVDP, GLP, HCRP, HFP, HID, HOGP, HRP, HSP, HTP, OPP, PAN, PASP, PXP, ScPP, SPP, TIP |
チップ | Qualcomm社製 |
コネクタ | USB タイプA |
サイズ | 18×36×8 mm |
重さ | 4g |
保証期間 | 6ヶ月 |
Creative BT-W3
2020年発売 / レビュー / 4,000円台
サウンドボードで最大手のCreative製のBluetoothドングルで、仕様が少々特殊です。
Bluetoothトランスミッターとして開発されていて、PC以外にもNintendo Switch、PS4・PS5などに接続するだけでオーディオデバイスとして認識され、ヘッドセット(マイク)も使えるようになります。
一方で、PCに接続してもあくまでオーディオデバイスとしての認識なので、マウス・キーボードなどは繋げないので注意してください。
上位機種のCreative BT-W4では、PC用Creativeアプリ対応でイコライザーなど音質調整ができます。
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.5.0 |
Bluetooth Class | Class 2 (最大10m) |
プロファイル※ | A2DP, AVRCP, HFP |
チップ | メーカー不明 |
コネクタ | USB タイプC (タイプA変換アダプタ付) |
サイズ | 19×15×7 mm |
重さ | 2g |
保証期間 | 12か月間 |
Radius RK-BT100C
2020年発売 / レビュー / 5,000円前後
日本の大手音響機器メーカーのRadius製で、キノコのような独特な形なのが特徴的。
特におすすめなのが、DUAL STREAM機能(2台の機器へ同時に送信できる)があること。
接続時のコーデックによって色が変わり、SBC接続時は赤、aptX接続時は青、aptX LL接続時は緑にLEDが点灯します。
スペックはほぼ同じで、Type-A端子のRK-BT100AKという兄弟機もあります。
Bluetooth Version | Bluetooth Ver.5.0 |
Bluetooth Class | Class 2 (最大10m) |
プロファイル※ | A2DP, AVRCP, HFP |
チップ | メーカー不明 |
コネクタ | USB タイプC (タイプA変換アダプタ付) |
サイズ | 19×15×7 mm |
重さ | 2g |
保証期間 | 12か月間 |
これはだめ!買っては危険なドングルはコレ!
Amazonなどで”USB アダプター”などと検索すると、中国系の怪しげな製品が多数でてきます。
一見すると、”Bluetooth Ver5.0対応”などを謳っていて、レビュー評価も高く良さげに見えます。
ですが、当サイトは、中華系零細ブランドのドングルは絶対に避け、大手メーカー品をおすすめします。
危険な理由としては、以下の通りです。
- 日本の電波法に違反した製品が多い。(電波法・Bluetoothロゴ認証を受けていない)
- マルウェア感染などPCのセキュリティーを危険に晒す。
- 設計不良(短絡回路など)があると、高価なPCを物理的に破壊するリスクがある。
Elecom(日本)やTP-Link(中国)のような大手で安心できるメーカー品が1,000円で購入できます。
あえて、わざわざ怪しげなものを数十円数百円差で買うのはハイリスクローリターンです。
また、Bluetooth 5.0は、4.0と性能差は実質的にありませんので、気にしなくて大丈夫です。
まとめ:それでも迷ったという方へ
選択肢が増えるほど迷うのがヒトです。
Rankman.netでは、売れ筋のElecom LBT-UAN05C2やTP-Link UB4Aをおすすめします。
価格が安く(1,000円前後)、店頭でもWebでも圧倒的なシェアがあり、不具合報告も少なく安心です。
ちなみに、補足ですが、取扱説明書で”BlueSoleil”を勧めていても、動作が不安定になるので使わないのが無難です。
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