中国・台湾メーカーの売上が増えているWi-Fiルーター.
ルーターを製造・販売しているメーカーを3行コメント付きで比較してみました.
気になったら,リンク先へ飛んだり,ググったりしてみてください.
日系メーカー・海外メーカーで分けてあります。
日系メーカー
※メーカーごとの代表的な機種の画像は,Amazonから引用
NEC (NEC Platforms)
日本電気(NEC)の子会社が展開するAtermシリーズ。
モバイルWi-Fiルーターでも人気があり、Atermのブランド力は強いです。
光回線導入時のセットで付属されたり、家電量販店でよく売れていたりします。
”Aterm”シリーズ。
Buffalo (バッファロー)
NECと国内での人気を二分するルーターメーカーの大手。
新製品の投入に積極的で、新規格に対応した上位機種のラインナップが豊富。
一方で、初心者向のエントリー機もしっかり売れていて、全方向に死角がありません。
”AirStation”シリーズ。
I-O DATA (アイ・オー・データ)
液晶モニターでも強い金沢の大手IT機器メーカー、I-O data。
白いルーターなど、家庭に溶け込めるデザインのルーターも出しています。
性能・機能面では、良くも悪くも無難なオーソドックスな機種が多い印象。
SSIDに”IODATA-”と社名がつき変更不可能なのと、初期設定のパスワードが数字のみなのでセキュリティが他社よりも今ひとつです。
Elecom (エレコム)
マウス・キーボード、ケーブルなどで大手のElecom。
企業向けに強いのですが、最近は家庭用ルーターにも力が入っています。
日系メーカーではコストパフォーマンスに優れているルーターが多い点も魅力です。
Planex (プラネックス)
PC周辺機器の総合メーカーのPlanex。
”ちょうどこういうのが欲しかった”というような気の利く製品が豊富です。
ただ、Wi-Fiルーターでは性能面で劣るものが多く、積極的に選ぶのは難しいです。
”ちびファイ”シリーズ。
海外メーカー
ASUS | 台湾 | ゲーミング向け |
TP-Link | 中国 | 世界トップシェア(4割) |
Huawei | 中国 | 今後が不安 |
GL.iNet | 中国 | カスタム可(Openwrt等) |
米国 | ”Google Nest”と連携 | |
NETGEAR | 米国 | 高性能 |
Cisco | 米国 | 業務用向け |
Belkin | 米国 | LINKSYSの親会社 |
LINKSYS | 米国 | |
TRENDnet | 米国 | PLCが人気 |
Synology | 台湾 | ホームNASの大手 |
D-Link | 台湾 | 特殊なタイプ |
Fon | 西班牙 | Wi-Fiの世界的共有 |
ASUS (ASUSTeK)
ネットブックやマザーボードでも有名なASUS(エイスース)。
ゲーミング用などのやや個性的なルーターに強く、根強いファンが多いです。
Wi-Fi 6 (802.11AX)対応機種での評判もよいため、こだわりのある方におすすめ。
TP-Link
中国の大手通信機器メーカーで、Wi-Fiルーターではトップシェアです。
低価格から高性能ルーターまでのラインナップが豊富で、選ぶのが迷うほど。
”Tether”という専用アプリでWi-Fi設定やモニタリングができるのも人気のポイント。
”Archer”シリーズ、”Deco”シリーズ。
Huawei (ファーウェイ)
米国からの各種制裁を受けていることでも有名なHuawei(ファーウェイ;華為技術)。
通信機器で世界最高峰の技術を持つだけあり、Wi-Fiルーターも安価×高性能で安定性も高いです。
ただし、今後はHuawei機器は国内でも使用禁止になる可能性もあるなど、不安が残ることを否めません。
(ルーター用CPUまでも独自開発するなど、品質は素晴らしいのですが…)
GL.iNet
中国・深センに本社を持ち、ニッチ需要を取り込んでいる”GL.iNet”
Wi-Fiルーターをカスタムしたいというユーザー向けに、荒削りな小型ルーターを開発しています。
ベースソフトウェアにOpenwrtを採用しているので、自力で機能を開発して追加することもできます。
しかも、きちんと総務省の技適マーク付というのも嬉しいポイント。
“Made by Google”で話題になったGoogle謹製のWi-Fiルーター。
米国ではメッシュWi-Fiルーターとして一番売れているのですが、日本ではまだまだです。
シンプルに使いやすくという設計思想なので、細かな設定が省略されていて好みが分かれます。
”Google Nest”との連携が前提なので、お家全部Googleな人にはおすすめ。
NETGEAR (ネットギア)
伝統的に英米で高いシェアを持つNETGEAR。
日本でもゲーミング用で高い評価を得ていて、高機能・高速ですが、初心者には不向き。
最近は、”NETGEAR Insight”を用いて社内LANの保守を行えることでも小規模オフィスで人気があります。
注意点として、購入後30日以内の製品登録を行わないとユーザーサポート・保証が受けられないので必須です。
”Orbi”シリーズ、”Nighthawk (ナイトホーク)”シリーズ。
Cisco (シスコ)
言わずとしれた米国のCisco Systems。
最近は、小規模オフィス向けの”Cisco Meraki Go”に人気が集まっています。
Belkin (ベルキン)
米国企業ですが、2018年に台湾のFoxcon(鴻海精密工業)に買収されました。
Belkinは、充電器やアダプターなどに強いメーカーなので、ルーターのラインナップは少なめ。
また、新しいWi-Fiルーターは、Belkinブランドよりも傘下のLINKSYSから発売することが多いです。
LINKSYS (リンクシス)
米国企業だが、Ciscoが買収後、さらにBelkinの傘下に入った複雑な歴史を持ちます。
2009年に一度撤退するも、2018年にApple Storeを通じ日本市場に再参入しました。
メッシュWi-Fiルーターに力を入れていて、高性能モデルを少数だけ販売しています。
VELOPシリーズ。
TRENDnet (トレンドネット)
米国・カリフォルニアにある通信機器メーカー。
Wi-Fiルーターはもちろん、PLCの性能・品質に定評があります。
日本には正式な代理店がないので、個人輸入か非正規品輸入品を買うしかないのが難点。
Synology (シノロジー)
ホームNASのメーカーとしてかなり有名な台湾のSynology社。
ルーターでは新規参入の後発組な分、ソフト面で個性を出しています。
端末に対してのペアレンタルコントロールや、”Site to Site VPN”にも対応。
他社とは一線を画する機能性で、これからが楽しみなルーターメーカーです。
D-Link
日本ではあまり馴染みないが、台湾の大手通信機器メーカー。
GIGAスクール構想向けのLANシステムや、壁面埋め込みタイプのルーターに強いです。
”Nuclias Cloud”というクラウドでWi-Fi集中管理できるなど、業務用ルーターで人気があります。
Fon (フォン)
スペイン発の企業で、2,300万人以上が使っているWi-Fi共有サービス。
fonルーターを設置すると、世界中の他のfonルーターも使えるようになります。
日本ではSoftbankと提携していて、原則として完全無料で使える点も魅力的です。
昔から海外ではフリーWi-Fiとしてかなり有名で、出かける機会の多い人におすすめ。
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