「消えない匂いをどうにかしたい」時に活躍するのが、オゾン脱臭機ですよね。
オゾン脱臭機と一口に言っても、”据え置き型 or 持ち運び型”と”中華製 or 大手企業製”で分類できます。
今回は、おすすめなオゾン脱臭機を用途ごとに分類して、迷っている方に選びやすくしてみました。
ちなみに、私は中華製のオゾン脱臭機は安くて高出力(危険レベル)なので、使い捨て感覚で使っています。
オゾン脱臭機とは?
オゾン脱臭機は、3つの酸素原子(O3)からなるオゾン分子を放出してする機械です。
オゾン(O3)は不安定な物質なので、酸素(O2)に変化しようとする時に菌や匂い物質が余った酸素原子(O)と結合して酸化させる(=破壊する)ため、安全に殺菌効果・脱臭効果を発揮します。
高濃度なほど効果があり、オゾン発生量は、”120mg/hr”のように毎時間あたり何mg出ているかで表します。
ちなみに、自然界でのオゾン濃度は、市街地で0.02ppm、海沿いで0.04ppm、山で0.06ppm程度と言われています。
換算表:オゾン濃度はどれくらいになる?
目安として天井高2.3mの6畳部屋(江戸間で9.72㎡)なら、約20m3になります。
6畳部屋なら、1時間連続稼働させた場合はオゾン生成量(mg/h)から20で割ればppm濃度を換算できます。
比較的安全な低濃度オゾンは0.05ppm程度で、すでに発生している悪臭の脱臭に使えるような高濃度オゾンは1.0ppm以上を指すことが多いようです。
2009年に国民生活センターが見解を出しているように高濃度オゾンに長期間暴露すると眼や皮膚症状を引き起こす可能性があります。大手メーカー製ならオゾン濃度管理はあまり気にする必要ありませんが、中華製のオゾン脱臭機を使う場合は濃度にも気をつける必要があります。(使った後に徹底的に換気しましょう!)
※日本産業衛生学会では、作業環境基準としてのオゾンの許容濃度を0.1ppm(0.2 mg/m3)と定めています。
オゾン濃度 (ppm) | オゾン濃度 (mg/m3) | 人体への危険性 |
0.01~0.02 | 0.02~0.04 | 多少の臭気を覚える。(やがて馴れる) |
0.1 | 0.2 | あきらかな臭気があり、鼻やのどに刺激を感じる。 |
0.2~0.5 | 0.4~1.0 | 3~6時間曝露で視覚が低下する。 |
0.5 | 1.0 | あきらかに上部気道に刺激を感じる。 |
1~2 | 2~4 | 2時間曝露で頭痛、胸部痛、上部気道の渇きとせきが起こり、 曝露を繰り返せば慢性中毒にかかる。 |
5~10 | 10~20 | 脈拍増加、体痛、麻酔症状が現れ、曝露が続けば肺水腫を招く。 |
15~20 | 30~40 | 小動物は2時間以内に死亡する。 |
50 | 100 | 人間は1時間で生命危険となる。 |
もともとのオゾンハンドブックでは、mg/m3換算がなかったので追加してみました。(室温22℃を想定。48g/mol)
高濃度オゾン(1ppm)に達する運転時間目安
あくまで目安なのですが、6畳部屋で高濃度オゾン(1ppm)に達するまでの運転時間を表にしました。
喫煙後に換気をしたがタバコ臭が残っている程度の部屋の場合と、そこそこ悪臭がすでにこもっている部屋で分けて表にしてみました。
臭気は定量化が難しいのと、臭気があるほどオゾン濃度が上がりづらくなるので必要な運転時間が延びていきます。
オゾン生成量 | 通常の部屋(喫煙あり) | 悪臭の強い部屋 |
300mg/h | 40分 | 1時間 |
500mg/h | 25分 | 40分 |
1,000mg/h | 15分 | 20分 |
1,500mg/h | 10分 | 15分 |
2,000mg/h | 7分 | 10分 |
オゾンが効く匂いと効かない匂い
オゾン脱臭が効く匂いは、「体臭・食品臭・生活臭・溝臭さ」が代表的です。
逆に効きにくい匂いとしては、「石鹸臭・接着剤臭・殺虫剤臭・ガソリン・シンナー」など化学物質が苦手です。
脱臭効果あり | ◎体臭 (加齢臭、口臭、がん腫臭、腐敗臭) ◎食品臭 (魚、肉、ニンニク、お酒) ◎生活臭 (生ゴミ、カビ、タバコ、下水臭) ◎溝臭さ (病院臭、堆肥臭、ゴムの臭い etc.) |
脱臭効果微妙 | △石鹸臭 △接着剤臭 △殺虫剤臭 △ガソリン △シンナー |
<安心> 大手メーカー製のオゾン脱臭機
大手のポータブル型 オゾン脱臭機
KENWOOD CAX-DM01
2020年発売 / レビュー / 5,000円台
大手音響機器メーカーのKENWOOD製で、USBメモリとほぼ同じサイズのコンパクトさが売り。
右側の空気穴がファンに見えますが、実は”多重リング式コロナ放電”方式なので可動部品はありません。
L字型に折れ曲がる機構になっていて、車載用に開発されているのでカー用品店で結構売れているのを見かけます。
兄弟機としてソーラータイプ(CAX-DS01)もありますが、割高なのでUSBタイプのこちらがおすすめ。
もちろん室内用にして、モバイルバッテリー駆動するのもありです。
メーカー | JVCケンウッド (日本) |
型番 | CAX-DM01 |
オゾン生成量 | 0.05ppm (約3.5m3実験室での評価基準) |
消費電力 | 60mA |
サイズ | 88×33×17mm |
重さ | 30g |
販売店 | Amazon.co.jp / 楽天市場 / Yahoo!ショッピング |
オゾンアソシア クオフューチャー CUF-4
2020年発売 / レビュー / 20,000円前後
日本製を売りにしているバッテリー内蔵型のオゾン脱臭機で、高価格ながら2万台売れています。
充電時間は8時間で、手のひらサイズのコンパクトながら弱モードで15時間、強モードなら3時間使えます。
IPX3相当の防滴性があるので、お風呂場のカビ予防や、コンセントのないトイレなどにも置きやすいです。
オゾナイザー(オゾン発生装置の部分)の手入れがし易い構造なのも評価ポイントです。
メーカー | オゾンアソシア株式会社 (日本・大阪) |
型番 | CUF-4 |
オゾン生成量 | 1~10mg/h (1・4・10の3段階) |
電源 | バッテリー方式 |
サイズ | 95×95×90mm |
重さ | 400g |
販売店 | Amazon.co.jp / 楽天市場 / Yahoo!ショッピング |
オーニット 爽やかイオンプラス CS-4
2020年発売 / レビュー / 40,000円前後
街のクリニックやタクシーなどでよく見かけるのが、オゾン機器を30年作っているオーニットのオゾン脱臭機。
どちらかというと業務用に使われることが多い製品ですが、個人購入もできるので信頼性重視の方におすすめ。
見た目はスマートではないもののメンテナンスがとにかく楽で、オゾン発生体に湿らせた綿棒等の水拭きだけでOK。
据え置き型でオゾン生成量が50mg程度のものを探している場合は、エアフィーノ VS-50Sもラインナップされています。
メーカー | オーニット株式会社 (日本・岡山) |
型番 | CS-4 |
オゾン生成量 | 1/2/4 mg/h(3段階切替) |
消費電力 | 4W |
サイズ | 170×90×70mm |
重さ | 320g |
販売店 | 楽天市場 |
廃盤済の製品
- 日立マクセル オゾネオ スティック MXAP-ARS51 (2018年発売)
大手の据え置き型 オゾン脱臭機
Kirala Air (キララエアー)
2018年発売 / レビュー / 120,000円前後
「オゾン空間洗浄と空気清浄の二つの機能を融合させたハイブリッド空気清浄機」というのが売り。
いくつかシリーズが出ているヒット商品で、オゾン消臭効果を期待しているならかなりおすすめです。
小さい子供がいる家庭でも使えるようにオゾン濃度を上げすぎないよう自動停止機能もあるので安心です。
少々高くても満足度が高いのですが、高くて迷う・踏み出せないという方はRentio (Kirala Air) で月2,000円くらいからレンタルできるので検討してみるのもおすすめです。
メーカー | 株式会社Kirala (日本) |
オゾン濃度 | 0.1ppm以下 |
サイズ | 320×199×643㎜ |
重量 | 7.7kg |
Maxell OZONEO AERO MXAP-AE270
2020年発売 / レビュー / 10,000円台
ブラックとホワイトの2色展開なのですが、どちらもとにかくスタイリッシュです。
おしゃれなインテリアにも確実に馴染みますし、24時間連続稼働でも電気代は月100円程度です。
弱モードなら6畳程度の部屋、強モードなら20畳リビング向けと幅広く使えるので、ちょっとしたプレゼントとしても喜ばれること間違いなしだと思います。
メーカー | Maxell (日本) |
型番 | MXAP-AE270 |
オゾン生成量 | 5mg/h |
消費電力 | 4.5W |
サイズ | 210×205×85mm |
重さ | 約1kg |
販売店 | Amazon.co.jp / 楽天市場 / Yahoo!ショッピング |
廃盤済の製品
- 日立マクセル オゾネオ プラス MXAP-APL250 (2016年発売)
- 富士通ゼネラル PLAZION DAS-15E (2015年発売)
<高出力>中華製のオゾン脱臭機
中華製のポータブル型 オゾン脱臭機
USB方式ならモバイルバッテリーとつなげて、冷蔵庫やロッカーで消臭するのにも最適です。
バッテリー内蔵ならそのままで使えますが、粗悪品だと突然発火するリスクと隣り合わせなので注意してください。
uvistare SBA-212322
2017年発売 / レビュー / 2,000円台
数多の中華製オゾン脱臭機で、これをピンポイントでおすすめに選んだのは乾電池式だからです。
eneloopなどの充電池4本でも、USBでも給電できるので汎用性が高く、事故防止の面でも安心感があります。
乾電池だと2日は持たないのでこまめに交換する必要がありますが、バッテリー内蔵タイプよりも分かりやすくて安心です。
メーカー | uvistare (中国) |
型番 | SBA-212322 |
オゾン生成量 | 3mg/h |
消費電力 | 0.5W |
サイズ | 95×95×75mm |
重さ | 150g |
販売店 | Amazon.co.jp |
CORNMI 脱臭機 JM-05
2020年発売 / レビュー / 2,000円台
典型的な中華製ガジェットの一つで、色々な名前で同じもの(Kaarllなど)が売られています。
実際に使っているのですが、蚊の鳴くようなブーンという作動音で静かに動きます。
コンセント一体型なのでバッテリー切れの心配はありませんが、PSE認証済と書いてあっても真偽を判断できないため、火災などに注意が必要だと思います。
メーカー | CORNMI (中国・深セン市) |
型番 | JM-05 |
オゾン生成量 | ≦120mg/h |
消費電力 | 2.5W |
サイズ | 50×50×90mm |
重さ | 160g |
販売店 | Amazon.co.jp |
中華製の据え置き型 オゾン脱臭機
OzoneTechnologies オゾン発生器 30分タイマー (改良型)
2019年発売 / レビュー / 10,000円前後
ここ5年ほど見た限りでは、中華系オゾン脱臭機で最も売れているOzoneTechnologiesの最新機種です。
アナログ式タイマーのつまみがチャチで、時間も不正確なのでスマートプラグでしっかり時間を管理したほうが安全です。
電源を入れると金網から青く発行しているところが見え、8畳1Rの部屋が10分で無臭になるほどかなり強力な脱臭力です。
同じ形状の”普及型120分タイマーモデル”だともう少し割安な価格で、オゾン生成量は同じなのでお買い得です。
販売元は、エラスティック合同会社(神奈川)になっていたり、ジェネテック合同会社(台東区)になっていたりします。
メーカー | OzoneTechnologies |
型番 | なし ※オゾン発生器 30分タイマー(改良型) |
オゾン生成量 | 5,000mg/h |
消費電力 | 測定中 |
サイズ | 27 x 24 x 19.2 cm |
重さ | 3kg |
販売店 | Amazon.co.jp / 楽天市場 / Yahoo!ショッピング |
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