iPhoneシリーズで最安かつ最新CPU搭載が売りのiPhone SE2 (2020)。
Webでは絶賛記事が溢れていますが、買ってみたもののこれはおすすめできません。
実際に使ってみて感じた使用感や不満なポイントについて、レビューしていきます。
iPhone8やAndroidスマホも複数使っているので、あわせて比較してみます。
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パッケージ
白い箱にカラーでiPhone本体を印刷したパッケージ。
側面には銀色で見づらく”iPhone”とプリントアウトされています。
こころなしか、今までのiPhoneパッケージよりコストダウンされている印象。
iPhone8の箱と比べると、高さが2/3くらいに小さくなりました。
輸送コスト削減のためだと思いますが、家で保管するときも小さい方がいいですよね。
2年くらい使って下取りに出す予定があるなら、汚れないように袋に入れて保管しましょう。
iPhone SE2からは電源アダプターが付属しなくなりました。
付属しているのは、USB Type-CからLightningに変換する充電ケーブルのみ。
割り切ったシンプルな構成ですが、無駄がなくエコでちょうどいいと思います。
デザイン
画面の下側にホームボタンがある最後のiPhoneです。
ホームボタンがTouch IDを兼ねていて、第2世代なので感度は高速かつ良好。
iPhone8の筐体を流用しているので、ベゼルが太く、画面がとても小さくみえます。
iPhone SE2の背面デザインは、ゴリラガラスで清潔感のあるホワイト。
iPhone8と比べると、Appleロゴの位置が中央に変わってすっきりした印象です。
このロゴの位置以外でデザインからiPhone SE2とiPhone8を判別するのは難しいです。
前面も背面もガラスの縁の部分は湾曲しています。
手触りはよいのですが、ガラスフィルムをはろうとしても浮き上がります。
ガラスフィルムをきれいに貼れず、素のままで使う人が多いので割れやすいですよね。
なるべく保護ケースを一緒に購入して、iPhoneを守るのがおすすめ。
スペック
見飽きた方も多いかもしれませんが、スペック比較表です。
iPhone SE2 | iPhone 8 | iPhone 12 mini | |
Display | Retina HD True Tone 広色域(P3) |
Retina HD True Tone 広色域(P3) |
Super Retina XDR True Tone 広色域(P3) 最大輝度625ニト(標準) 最大輝度1,200ニト(HDR) 耐指紋性撥油コーティング |
触覚タッチ | 3D Touch | 触覚タッチ | |
LCD | 4.7インチ (比率16:9) |
4.7インチ (比率16:9) |
5.4インチ (比率2:1) |
解像度 | 1,334 x 750 px (326ppi) |
1,334 x 750 px (326ppi) |
2,340 x 1,080 px (476ppi) |
CPU | A13 Bionicチップ | A11 Bionicチップ | A14 Bionicチップ |
3 Gen. Neural Engine | Neural Engine | 3 Gen. Neural Engine | |
RAM | 3GB | 2GB | |
Lock | Touch ID (ホームボタン) | Touch ID (ホームボタン) | Face ID (TrueDepthカメラ) |
Camera | 12Mピクセル(1,200万画素) F値:1.8 ポートレートモード ポートレートライティング 次世代のスマートHDR(写真) |
12Mピクセル(1,200万画素) F値:1.8 |
デュアルカメラ 12Mピクセル(1,200万画素) F値:2.2 ポートレートモード ポートレートライティング 次世代のスマートHDR(写真) |
Video | 4K(24/30/60fps) 1080pHD(30/60fps) ビデオの手ぶれ補正 etc. |
4K(24/30/60fps) 1080pHD(30/60fps) ビデオの手ぶれ補正 etc. |
4K(24/30/60fps) 1080pHD(30/60fps) ビデオの手ぶれ補正 etc. |
In-cam | 7Mピクセル(700万画素) F値:2.2 Retina Flash 写真の自動HDR 1080pHDビデオ(30fps) ポートレートモード ポートレートライティング |
7Mピクセル(700万画素) F値:2.2 Retina Flash 写真の自動HDR 1080pHDビデオ(30fps) |
12Mピクセル(1,200万画素) F値:2.2 Retina Flash 写真の自動HDR 1080pHDビデオ(30fps) |
Sensor | Touch ID 気圧計 3軸ジャイロ 加速度センサー 近接センサー 環境光センサー |
Touch ID 気圧計 3軸ジャイロ 加速度センサー 近接センサー 環境光センサー |
気圧計 3軸ジャイロ 加速度センサー 近接センサー 環境光センサー MagSafe |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.0 |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz) MIMO対応 |
802.11a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz) MIMO対応 |
802.11a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz) MIMO対応 |
SIM※ | nanoSIM (Apple SIM可) eSIM |
nanoSIM | nanoSIM (Apple SIM可) eSIM |
Battery | ビデオ&WEB: 13時間 | ビデオ&WEB: 13時間 | ビデオ&WEB: 15時間 |
1,821mAh | 1,821mAh | 2,227mAh | |
Size | 139×68×7.3 mm | 139×68×7.3 mm | 132×65×7.4 mm |
重量 | 148g | 148g | 133g |
端子 | Lightning | Lightning | Lightning |
カラバリ | ブラック ホワイト (PRODUCT)RED |
シルバー ゴールド ブラック |
ブラック ホワイト (PRODUCT)RED グリーン ブルー |
価格 | 64GB:49,280円 128GB:54,780円 256GB:66,880円 |
64GB:78,800円 256GB:95,800円 |
64GB 74,800円 128GB 79,800円 256GB 90,800円 |
LTE band | 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 11 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 21 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 34 / 38 / 39 / 40 / 41 / 46 / 66 |
使い勝手
CPU性能は圧倒的!
搭載しているApple A13 Bionicは、ノートPCでも高速な部類に入る高性能CPU。
4コアあり、Geekbench5だと、Antutu7で460,000を叩き出せるハイエンドレベル。
PUBG mobile、CoD、Fate/Grand Orderといったどんなゲームでも実に快適。
iPhone SE2で唯一褒められるポイントでもあるのですが、CPUだけは文句ありません。
iPhone SE2 | iPhone 12 | Oppo Reno3 A | Galaxy S20 | |
価格 | 約5万円 | 約9万円 | 約3万円 | 約8万円 |
Geekbench5 (Single/Multi) |
1,334 / 2,745 | 1,558 / 3,677 | 308 / 1,331 | 771 / 2,594 |
Antutu7(総合) | 46万 | 57万 | 18万 | 58万 |
eSIM対応が嬉しい(使いみちは限られる)
iPhone SE2の3大進化ポイントの1つは、eSIM対応。
DSDS端末がなかったiPhoneですが、ついに物理SIM+eSIMで2回線同時に使えるようになりました。
これから先、ほぼ間違いなく普及していくであろうeSIMがあれば、海外旅行でも便利に使えますよね。
物理SIMにメイン回線を入れて、速度がほしいときにeSIMの楽天モバイルを使う運用法も良さそう。
コロナの今は、Touch IDの方がいいかも
iPhone XからiPhone12まで、いずれもFace ID対応で顔認証のみになりました。
マスクをしていると使い物にならない顔認証より、外では指紋認証の方が便利ですよね。
Androidなら顔認証+指紋認証同時対応が売れ筋なのですが、片方のみなら指紋認証が楽。
というわけで、ロック解除法は、他のiPhoneよりも一周回ってiPhone SE2のほうが勝ち。
いまいちなカメラの評価は難しい・・・。
今時のスマホとしては、珍しい存在になったシングルカメラ。
きちんと撮れて明るいですが、あまりに物足りなく、画質も中途半端。
価格帯が同程度のAquos Sense4のマルチカメラより綺麗に撮れますが、物足りなさを感じます。
特に、OppoやGoogle Pixcelのようなスマホと比べると、比較にならない画質の粗さです。
改善してほしいところ
本体サイズに比べて、画面が小さい。
iPhone SE2の最大の欠点は、画面占有率65.4%の低さ(=額縁が太すぎる)。
Androidと比べると、呆れ果てるほど古臭く見えてしまう小さな画面です。
同じ筐体サイズのAndroidなら画面占有率90%程度なので、2/3くらいの画面サイズ。
時代遅れ甚だしいので、画面内指紋認証にして画面を拡大してほしいですね。
画面比率が16:9だと、表示量が少ない
現在のiPhoneシリーズで唯一の16:9のアスペクト(縦横比率)。
iPhoneX以降は、原則2:1に統一されて、縦に長くなって見やすくなっています。
縦長なほうがスクロールしなくても読める情報量が多くて、圧倒的に使いやすいです。
感想:どうしてもiPhoneである必要がある人向け
CPUのスペックだけは優れているものの、他のスペックは今ひとつ。
どうしても安い新品のiPhoneが必要な人におすすめですが、Androidのコスパには足元にも及びません。
例えば、Oppo Reno3 Aなら、有機EL+ベゼルレス、4眼カメラ、画面内指紋認証+顔認証付で1万円安いです。
デザインも4年前のiPhone8の焼き直しなので、2021年の今使うのには古く見えます。
どうしてもiPhoneにこだわるのでなければ、Androidに乗り換えるほうが気持ちよく使えますよ。
比較
iPhone 12 mini
あまり売れていないことが話題になってすらいるiPhone 12 mini。(iPhone全体のわずか6%)
iPhoneSE2よりコンパクトで、画面はむしろ大きく、性能も圧倒していて評判はとてもよいです。
ただ、画面が一回り大きいiPhone 12を選ぶ人が多いため、わざわざminiを選ぶ人が少ないのが現状。
手の小さい日本人にはジャストサイズだと思うのですが、画面が大きいほうが見栄えがするんですよね。
【おすすめ】Oppo Reno3 Aが最強。
iPhoneへのこだわりを捨てれば、おすすめなのはAndroidのOppo Reno3 A。
iPhoneSE2よりも安いのに、CPU以外のほぼすべてのスペックで上回っています。
画面ひとつ見ても、一回り大きくて解像度も高く、ベゼルレスで、有機ELなので圧倒的に高画質。
もはやわざわざiPhoneを買う意味を見いだせなくなるほど。2021年春現在のベストバイです。
購入するには?
売れているので、扱っているお店は多いです。
- 楽天市場
- Amazon.co.jp (SIMフリー単体 / OCNモバイル版)
- Yahoo! ショッピング & Paypayモール